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メモリの寿命はどれぐらい?症状と長く使う方法を解説!

メモリとはパソコンのデータを一時的に保存しておくためのパーツです。

メモリはパソコンのパーツの中でもかなり寿命が長い方ですが、実際どのぐらいなのでしょうか?

この記事では

  • メモリの寿命
  • 寿命を迎えたときの症状
  • メモリの寿命を延ばす方法
  • 寿命を迎えたメモリの対処

について解説していきます。

メモリの寿命

パソコンのパーツのほとんどは消耗品ですが、メモリは寿命が長いことで知られています。

メモリは理論上は半永久的に使える

メモリ(RAM)は実は理論上寿命を迎えることはないといわれています。

その理由としてメモリは10の15乗回データの書き込みが可能になっているため、1秒間に100回データを書き込んだとしても30万年以上使えるという計算になります。

実際は1秒間に100回どころではない速度で書き込みや読み込みをしているので、実際の使用状況では大幅に短くなりますが、それでも相当に長い年数使える計算になります。

もちろん理論上の話なので実際とは異なりますが、おおよそ10年以上は余裕で使えると考えてよいでしょう。

通常の使い方であればパソコンの他のパーツの方が先に寿命を迎えることになります。

例外として3DCG製作などプロレベルでパソコンに負荷がかかる作業を毎日続けているとメモリが寿命を迎えることもあるようです。

メモリの調子が悪い場合は故障の可能性が高い

もし通常の使い方をしていてメモリの調子が悪くなった場合は初期不良を疑った方がよいでしょう。

上記の通り、メモリは滅多なことでは寿命を迎えません。

動きが思わしくない場合は最初から不具合があったと考えるのが妥当です。

またメモリを自分で増設した際は差し込むスロットを間違えていないか、しっかり奥まで差し込まれているかも併せて確認しましょう。

メモリが寿命を迎えたときの症状

メモリの寿命と思われる症状を解説していきます。

ブルースクリーンの頻発

メモリの不具合で最も多いのがブルースクリーンです。

パソコンユーザーの間では【青い死の画面】と恐れられている症状ですが、パソコンを使っているときに突然画面が青くなり、深刻なエラーが起きたことを知らせる画面です。

ブルースクリーンが起きるとキーボードやマウスの操作は一切不可能になり、電源を落とす以外の対処方はなくなります。

ブルースクリーンが起きる原因が必ずしもメモリにあるとは限りませんが、起動システムとメモリにタイミングのズレが生じている場合によく発生しますので、頻繁にブルースクリーンが起きるようになってきた場合はメモリを疑ってみてもよいでしょう。

パソコンのブルースクリーンが頻発する原因は?エラーコードの種類と対処法>>

フリーズが多くなる

メモリが劣化してくると頻繁にフリーズするようになってきます。

パソコンを使っている人なら経験したことがあると思いますが、パソコンの画面が固まってしまい、操作を受け付けない状態のことを指します。

これもメモリだけがフリーズの原因というわけではないのですが、メモリに何らかの異常がある場合によく見られる症状なので、一度メモリをチェックすることをおすすめします。

パソコンが頻繁にフリーズする原因と対処法!強制終了の方法も解説>>

パソコンの起動に異常に時間がかかる

通常よりもパソコンの起動に時間がかかるようになってきたときもメモリの劣化が疑われます。

パソコンを起動させるための最小限のシステム構成は【CPU】【メモリ】【マザーボード】となっています。

つまりCPUやマザーボードに異常がなければメモリが故障している可能性が高くなります。

マザーボードの故障の調べ方CPUの故障の調べ方も参考にして、異常がなければメモリのチェックをして異常がないか確認してみましょう。

パソコンの起動が遅い >>

パソコンの動作が遅い

ソフトやアプリを開くのに時間がかかるようになってきたらメモリに不具合が出ている可能性があります。

また多くのソフトを立ち上げていたり、Chromeのタブを開きすぎていたりしているとメモリが不足している場合もあります。

メモリが足りているか確認するにはタスクマネージャーを利用しましょう。

タスクマネージャーは以下の手順で確認可能です。

1.【Ctrl】【Shift】【 Esc】を同時に押す

2.左下の【詳細】をクリック

3.【パフォーマンス】タブから【メモリ】を選択する

メモリが足りているかどうかはパーセンテージでも確認することができますが、100%に近づいていればメモリに余裕がないということになります。

パソコンの動作が遅い場合はメモリの故障以外にもメモリ不足をチェックするようにしましょう。

パソコンが重い原因は?12の対処法と4つの事前対策>>

新規プログラムのインストールに失敗する

メモリの寿命で問題が発生していると新しいアプリやプログラムの更新に失敗するようになります。

またデータが保存できなくなる場合もメモリが原因の可能性が高いといえます。

メモリ以外の原因ではSSDやHDDの問題が考えられますが、どちらも問題なさそうであればメモリをチェックしてみましょう。

メモリの寿命を延ばす方法

寿命を気にする必要はあまりないメモリですが、それでも丁寧に使っていくことで不慮の故障を防ぐことができます。

不要なアプリを削除する

全く使っていないアプリがあればアンインストールしてしまいましょう。

使っていなくてもプログラムの更新は行われますし、そのたびにメモリへの書き込みを行うことにもなります。

使っていないアプリのためにメモリを使うのはもったいないので、インストールされているアプリで使用頻度を見直してみることをおすすめします。

使っていないアプリは閉じる

使っていないアプリは閉じた方がメモリへの負担は軽減されます。

例えばExcelでの作業が終わったのにずっと開きっぱなし、Chromeなどのブラウザで調べ物が終わっても立ち上げたままだとメモリを食ってしまうので、その分他の作業のジャマになります。

特にウェブブラウザのタブはメモリの消費が激しいので20~30個常に開いている人はこまめに閉じるクセをつけることをおすすめします。

アプリもタブも使っていないものはこまめに終了させることを意識してみましょう。

不要なソフトをスタートアップで立ち上がらないようにする

一部のアプリはパソコン立ち上げと同時に動作を開始します。

ウイルスソフトやチャットのアプリなどは起動と同時に読み込みを開始するものが多くあります。

常に使う必要のあるアプリであれば問題はありませんが、使いもしないのに立ち上がってメモリを消費するアプリはあまりよい状態とはいえません。

スタートアップでどのアプリが起動しているかはタスクマネージャーの【スタートアップ】から確認することが可能です。

手順は以下の通りです。

1.【Ctrl】【Shift】【 Esc】を同時に押してタスクマネージャーを起動する

2.左下の【詳細】をクリック

3.【スタートアップ】タブで【有効】となっているアプリを確認する

スタートアップに使っていないのに有効になっているものがあれば無効、もしくはアンインストールしてしまいましょう。

適切な環境でパソコンを使う

長寿命に設計されているメモリですが、それは適切な環境下で使用された場合を想定しています。

高温や湿度に弱いのは他のパソコンパーツと同様です。

パソコン内部の排熱を妨げるような使い方は避けた方がよいでしょう。

室内の気温が高い場合はいくらファンを回しても冷却効果は薄くなりますので、夏場などはエアコンを使用して室内の温度を適切に維持するようにしましょう。

人が快適な環境がパソコンにとっても理想の環境であることを意識すれば問題となることは少なくなります。

埃を掃除する

埃で吸入口が塞がれたり、メモリを覆ったりすると放熱効率が下がり、パソコン内部の温度が上がる原因となります。

埃っぽい環境を避けることはもちろんですが、タバコの煙もヤニが内部に付着するのでベタついてさらに埃が付着することになります。

パソコンの吸入口に付着した埃はエアダスターなどで定期的に掃除し、常にスムーズに空気が流れるようにしましょう。

水をかけない

もはや説明不要かとは思いますが、防水になっているパソコンはほとんどありません。

デスクトップであれば足下に置いてあることも多いので、デスクの上の飲み物をこぼさないように気をつけてください。

ノートパソコンでキーボード部分にこぼすことは本体にこぼすと同義です。

即故障に繋がりますので、デスクの上で飲み物をよく飲む人はよくよく注意してカップやペットボトルなどを遠ざけるなどの工夫をした方がよいでしょう。

衝撃を与えない

当然のことではありますが、パソコンは衝撃に弱い精密機械の塊です。

メモリもスロットに差し込んで使用するので、衝撃でスロットから抜けたり端子を損傷したりすると正常に読み込むことができなくなってしまいます。

デスクトップ、ノートパソコンともに強い衝撃を与えないように注意しましょう。

寿命を迎えたメモリの対処

ハードな使い方や不具合でメモリが寿命を迎えつつあると感じる場合の対処法を紹介します。

メモリ診断機能を使う

Windowsのパソコンのみで使用可能な機能ですが、メモリの状態を診断することができる【Windowsメモリ診断】というアプリがあります。

Windowsメモリ診断機能の使い方は以下の手順で行います。

1.スタートメニューの検索部分に【メモリ】と入力

2. Windowsメモリ診断を選択

3.画面の指示通りに再起動する

4.Windowsメモリ診断を実行する再起動が行われると以下のような画面になる

5.F1キーで設定画面を出し、テストの拡張を選択します。

パスカウントは5回ぐらいに設定しておけば十分でしょう。変更し終わったらF10キーで適用します。

しばらく時間がかかりますが進行していないように見えても正常に動作していますので、放置します。

診断が終了すると自動的に再起動します。

再起動後問題がなければ【メモリエラーは検出されませんでした】とメッセージがデスクトップに表示されます。

この機能は無料でメモリの不具合を診断できますが、まれに見落としてしまうこともあります。

実際に起きているエラーを診断する機能なので、エラーがチェック時に起きていない場合は検知することができません。

Windowsメモリ診断で異常が発見されないのに、頻繁にブルースクリーンやフリーズする場合は専門の業者に修理を依頼することをおすすめします。

メモリの不具合を診断する方法 >>

メモリの交換、買い替え

Windowsメモリ診断で異常が発見された、または異常は発見されなかったがブルースクリーンやフリーズが解消しないという場合はメモリの交換が必要です。

メモリは修理するというよりは交換した方が安上がりなので、買い替えが一般的な対処方法となってきます。

デスクトップの場合はメモリの交換は比較的簡単にできますが、ノートパソコンではメモリの交換は難易度が高くなります。

メモリが怪しいということであれば専門の業者に修理を依頼することも検討しましょう。

メモリの交換費用は容量にもよりますが、【4000~10000円】の間に収まるケースが多いです。

自分で交換できる場合はパーツ代のみとなるので、もう少し安くすることができます。

メモリの廃棄方法>>

まとめ:メモリは非常に長寿命だが使い方に注意

ここまで紹介してきたとおり、メモリの寿命は理論上気にする必要はありません。

むしろ不適切な環境での使用や、衝撃、水没などの外的要因によって故障することがほとんどです。

他のパソコンのパーツと同様に冷却を十分にして埃などの付着を防ぐようにしましょう。

また使っていないアプリを終了させたりアンインストールしたりすることでもメモリの負担を減らすことができるので、タスクマネージャーを活用しいらないアプリを整理してみるのもおすすめです。

万が一故障してしまった場合は交換が最も簡単な対処方法となりますので、自分でパーツを購入するか修理業者に依頼しましょう。

メモリの異常はWindowsメモリ診断で簡易的に確認できるのでフリーズが多発する際は試してみてください。

メモリの廃棄方法>>

監修者/前田 知伸

富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。

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