Surfaceを使用していて音が出なくなると、動画視聴や音楽再生、オンライン会議など日常的な作業に大きな支障をきたします。Surfaceの音が出なくなると慌ててしまいますが、簡単な対処法で改善することもあります。
この記事では、Surfaceで音が出ない時の主な原因とその対処法を、わかりやすく解説します。イヤホンやヘッドホンを使用している場合の対処法も含めて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】
目次
Surfaceで音が出ない場合は、主に以下の原因が考えられます。
音量設定がミュートになっているなど、単純なことが原因のことも多いです。まずは、音が出ない原因を探りましょう。順番に解説します。
Surfaceの音量は、ミュートの設定ができます。ミュート機能が有効になっていると、いくら音量を上げても音が出ません。また、音量が最小に設定されていて音が聞き取りにくい可能性もあります。音量が最小でないか、ミュートになっていないかを確認しましょう。
Windowsのタスクバーにあるスピーカーアイコンをクリックして、音量の設定を確認しましょう。ミュートになっている場合は、アイコンをクリックして解除してください。
使用しているオーディオデバイスがしっかりと接続されているか確認してください。接触不良が疑われる場合は、ケーブルの抜き差しをし、ケーブルが断線していないかも確認しましょう。また、スピーカーやイヤホン、ヘッドホンの故障の可能性もあるため、別のデバイスを接続して音が出るかも確認してください。
Surfaceの音が出ない場合、システムが別の出力デバイスを認識している可能性があります。システムが正しいオーディオ出力先を認識しているかを確認しましょう。「設定」>「システム」>「サウンド」の順に進み、「出力」の項目で正しいデバイスが選択されているか確認してください。
デバイスドライバーとは、Surfaceに接続したデバイスとソフトウェアとの通信を制御するプログラムです。デバイスドライバーが最新でない、または破損している場合には音が出なくなることがあります。デバイスマネージャーからオーディオデバイスを探し、ドライバーの更新や再インストールを試してください。
Windows Updateの不具合やシステムの問題が原因で音が出ないこともあります。Windows Updateを確認し、利用可能な更新があれば実行してください。それでも解決しない場合は、システムの復元やリセットを検討してみましょう。
Surfaceの音が出ない時には、スピーカーの前に物があって聞こえにくいだけ、ミュートになっているだけなど、単純なことが原因のこともあります。以下は、最初にできる簡単な対処法です。
簡単にできることで、すぐに改善する可能性もあるため、最初に実践してみてください。
まずは、Surfaceのスピーカーやマイクが障害物などでふさがれていないかを確認してください。スピーカーの前に障害物があると、音が聞こえづらくなり、音が出ないと勘違いすることがあります。Surfaceにケースやタイプカバーをしている場合などはスピーカーがふさがれて、音が聞こえない場合があるため取り外してみましょう。
Surfaceは本体にスピーカーが内蔵されていますが、外部スピーカーに接続している場合は接続状況を確認しましょう。
まずは、接続端子のゆるみを確認し、挿し直して音が出るかを確認します。ヘッドホンやイヤホンは、しっかりと挿し込まれていない場合、音が出ない、片耳しか聞こえない場合があります。
再接続しても音が出ない場合は、ケーブルが断線している可能性もあります。一見すると断線していなくても、ケーブルに違和感がある場合は交換しましょう。
音量がミュートになっていたり、最小になっていたりすると、音が出なくなります。Surfaceの音量は以下の場所で調整できます。
音量調整できる場所 | 音量調整する方法 |
---|---|
音量ボタン | Surfaceの上部や側面にある音量ボタンを押して調整する |
キーボード | キーボードに音量ボタンがある場合は音量ボタンやミュートキーで調整する |
タスクバー | タスクバーからスピーカーを選択し、音量コントロールを上げ下げする |
オーディオアクセサリ | ヘッドセット、スピーカー、電話、または他のオーディオ アクセサリ、あるいはアクセサリに組み込まれているソフトウェアでボリュームを調整 |
アプリ | アプリ内でボリュームコントロールができる場合もある |
使用しているSurfaceで、音量調整できる場所を確認し、適切な音量に調節しましょう。
次に、マイクの設定も確認しましょう。音が出ない場合は、マイクの設定が原因のこともあります。特に、外付けマイクを使用している場合は、出力先の間違いで音がでなくなることもよくあります。以下の手順で、出力先を確認し、正しく変更しましょう。
参考:Microsoftサポート Surface のサウンド、ボリューム、およびオーディオ アクセサリ
Surfaceを使用していると接続しているデバイスに関係なく、Surface本体が原因で音が出なくなることがあります。ここでは、あらゆる状況で試せる以下6つの対処法を紹介します。
Surfaceの初期化は、あらゆることを試しても改善しない場合の最終手段です。パソコン内のデータがすべて消去されるため、最後の手段として実行してください。それぞれ解説します。
古いドライバーや正常に機能していないドライバーは、音が出ない原因になることがあります。そのため、オーディオドライバーを更新または再インストールすると、Surfaceの音声トラブルを改善できる可能性があります。
オーディオドライバーが最新かを確認し、最新ではない場合は更新しましょう。更新しても改善されない場合は、以下の手順でオーディオドライバーをアンインストールしてください。アンインストールが終わると、オーディオドライバーが自動で再インストールされるため、音が出るかを確認しましょう。
それでも音が出ない場合は、以下の手順でWindows汎用のオーディオドライバーを使用すると改善することもあります。
参考:Microsoftサポート Windows のサウンドまたはオーディオの問題を修正する
システムに異常が起こっている場合は、Windows Updateによって改善することがあります。Windows Updateにはバグの修正や最新のドライバーなどが含まれているためです。
以下の手順でWindows Updateを実行し、最新の状態になっていることを確かめましょう。Windows Updateはインターネット接続が必要です。時間がかかる可能性があるため、余裕を持って実行しましょう。
「更新プログラムのチェック」をクリックすると、新しいプログラムの有無を確認できます。更新プログラムが見つかった場合は、「利用可能な更新プログラム」が表示されます。「更新」をクリックしてインストールが完了するのを待ちましょう。
「最新の状態です。」と表示された場合は、Windows Updateを実行する必要はありません。Surfaceを再起動したあとに、音が出るかを確認しましょう。
Surfaceに不具合がある場合は、再起動するとシステムやメモリの状態がリセットされるため、改善する可能性があります。Surfaceの再起動の方法は以下の通りです。
Surfaceが再起動したら、音が出ることを確認しましょう。
音が出ない原因がわからない場合は、Windowsに備わっているトラブルシューティングを試してみましょう。トラブルシューティング機能とは、Surfaceで起こっている不具合の原因を特定して、改善方法を示してくれる機能のことです。
トラブルシューティングツールは、自動で問題を検出し、検出結果を表示して問題を自動で解決してくれます。トラブルシューティングを実行すると、診断に15分~1時間程度かかることがあります。診断中にSurfaceを操作したり、シャットダウンしたりするとうまく診断できない可能性があります。トラブルシューティング実行中はSurfaceを使用できなくなるため、時間に余裕をもって実行しましょう。
ここまですべての方法を試してみても、Surfaceを強制終了することで改善する可能性もあります。ただし、強制終了は何度も実行するとSurfaceに負担がかかります。強制終了は、どのような対処法を実行しても改善しない場合に実行し、頻繁におこなわないようにしましょう。
Surfaceを強制終了する方法は、主に以下2種類。
強制終了の方法はモデルによって異なるため、使っているモデルに合わせて実行しましょう。頻繁に強制終了が必要な場合は、Surfaceが故障している可能性もあります。その場合は、Surfaceの買い替えも検討しましょう。
Surfaceの強制終了に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。
Surfaceを強制終了する方法は?できない場合の対処法も解説>>
ここまでの対処法でもSurfaceの音が出ない場合は、システムファイルに不具合が起こっている可能性があります。その場合は、Surfaceを工場出荷状態に戻す初期化もおすすめです。Surfaceの初期化では、データを残す方法も選べますが、念のため、事前にデータのバックアップを取っておきましょう。
Surfaceを初期化(リセット)する手順は、以下のとおりです。
「個人用ファイルを保持する」を選ぶと、Windows11を再インストールする際に個人用ファイルとSurfaceに最初からインストールされていたアプリは保持されます。ただし、設定に加えた変更、インストールしたアプリやドライバーは削除されます。初期化後にWindows11を再インストールする際には、クラウドのダウンロードの使用がおすすめです。
参考:Microsof サポート Surface for Windows を復元またはリセットする
Surfaceの初期化方法は、下記記事でも詳しく紹介しています。
surfaceは売却前に初期化をしよう。初期化方法から注意点を解説!>>
Surfaceの音が出ないといっても、イヤホンの音が出ない、内蔵スピーカーの音が出ないなど、トラブルの状況は様々です。ここではSurfaceの音が出ない場合に、以下の状況別の対処法を紹介します。
それぞれの対処法を紹介します。
Surfaceのスピーカーからは音が聞こえるのに、イヤホンやヘッドホンからは音が聞こえない場合、接続の確認やデバイスの選択ができているかを確認しましょう。また、使用しているイヤホンやヘッドホンが故障していないかも確認する必要があります。別のイヤホンを接続してみて音が出るかを確認してください。
Surfaceとイヤホンやヘッドホンのケーブルが、確実に接続されていることを確認しましょう。確実に接続されている場合は、ケーブルの断線の可能性もあります。別のケーブルで接続しなおしてみましょう。また、すべてのオーディオアプリを閉じてイヤホンやヘッドホンのケーブルを抜き差ししてみてください。
「サウンドの設定」の「出力」>「サウンドを再生する場所を選択する」で、下矢印を選択し、目的の出力デバイスを選択してください。
Surfaceの内蔵スピーカーから音が出ない場合は、音量設定の間違いやサウンド設定のトラブルの可能性があります。それぞれ確認してみましょう。
まずは、音量設定を確認しましょう。Surfaceの上部や側面にある音量ボタンやキーボード、タスクバーなどを使用して音量を上げます。ミュート設定になっている場合は解除しましょう。
Windowsに備わっているオーディオのトラブルシューティングを実行しましょう。トラブルを自動で検出し、修正してくれます。
Bluetoothで接続したスピーカーやヘッドセットの音が出ない場合は、Bluetooth接続の確認や、デバイスのペアリングの確認や再接続が有効です。
まずは、Bluetoothがオンになっていることを以下2つの方法で確認しましょう。
Bluetoothがオンになっていることを確認したら、スピーカーやヘッドセットが充電されていることも確認します。Bluetoothデバイスをオフにして、数秒待ってから再度オンにしましょう。また、Surfaceが機内モードになっていないかも確認してください。
それでも正しく接続されない場合は、以下の手順でBluetoothデバイスを一度削除してから、もう一度追加します。
Bluetoothのペアリングが設定されていないことが原因で、音が出ないこともあります。ペアリングの設定を確認し、再設定してみましょう。SurfaceでBluetoothデバイスをペアリングするには、以下の手順を実行してください。
通常、BluetoothデバイスがSurfaceの範囲内にあり、電源が入っていれば自動で接続されます。Bluetoothに接続されない場合や、ペアリングできない場合はスピーカーやヘッドセットの故障も考えられます。別のスピーカーをBluetoothに接続してみて、確認しましょう。
参考:Microsoft サポート Windows で Bluetooth デバイスをペアリングする
Surfaceの音に関するトラブルには、異音がする不具合もあります。Surfaceから異音がする場合は、発生している場所によって対処法が異なるため、まずどこからの異音なのか、静かな場所で発生か所を確認しましょう。
異音が出やすい場所は、冷却ファン、HDD、光学ドライブの3つです。異音の発生場所を特定したら、以下の対処法を実行しましょう。
それぞれ解説します。
Surfaceから異音が発生した場合の原因や対処法は、下記記事でも解説しています。
Surfaceから異音が発生したときはどうする?原因と対処法を解説>>
Surfaceの冷却ファン付近から異音がする場合は、ホコリによって排気口がふさがれている可能性があります。冷却ファンの周りにホコリが溜まるとSurface内に熱がこもりやすくなり、熱を逃そうとファン回転数が上がり異音が発生します。Surfaceが高温になると故障する可能性もあるため、早めに対処するのがおすすめです。ホコリを除去する場合はSurfaceの電源を切り、ダスターなどでそっと掃除しましょう。
HDDから異音がする場合は、HDDのヘッドやモーター部分が破損している可能性もあります。ヘッドやモーターが破損したままSurfaceを使用し続けると、HDDが完全に故障することがあります。異音が発生する場合は、早急に使用を中止して修理や交換を検討しましょう。
HDDから異音がする場合は、下記記事で対処法を詳しく解説しています。
HDDから異音がする!カチカチなど音の種類と対処方法を解説>>
CDやDVDなどのメディアを挿入中に異音が発生した場合、光学ドライブに何らかの不具合が生じている可能性があります。メディアが正しく認識されていない可能性もあるため、一度メディアを取り出して正しくセットしなおしてみましょう。ドライブの傷や汚れも異音が発生する原因になるため、レンズクリーナーや柔らかい布を使用して掃除しましょう。
改善しない場合は、光学ドライブに不具合が起こっている可能性があるため、Microsoftサポートへ相談しましょう。
ここまで紹介した方法を実践しても、Surfaceの音が出ない場合は修理も検討しましょう。Microsoftでは、トラブルシューティングを実行しても不具合が改善しない場合に修理を依頼できます。Microsoftサポートで修理を依頼すれば、Surfaceのどこに不具合があるのかを確認し、必要な修理を提案してくれます。
修理を依頼する前には、デバイスの登録をしておきましょう。Surfaceの修理には、発送から3~12営業日の期間がかかります。発送前には、データのバックアップを取り、周辺機器をすべて取り外しておきましょう。
Surfaceの音が出なくなると、オンライン会議に参加できない、動画を確認できないなど、快適に作業できなくなります。音が出ない原因は、障害物がある、音量が最小やミュートになっているなど、単純なことが原因になっていることも多いです。まずは、慌てず音量の確認をしましょう。
音量や障害物が原因でない場合は、出力先の間違いやシステム、ドライバーの不具合が原因のこともあります。再接続や再起動などを試してみましょう。あらゆる対処法を試しても改善しない場合や異音がする場合は、Surfaceが故障している可能性もあるため修理も検討しましょう。
Surfaceの音が出ないと慌ててしまいますが、一つ一つ原因を探り、対処することで改善する可能性も高いです。この記事を参考にして、実践してみてください。
監修者/前田 知伸
富士通を経て、リブート㈱代表取締役。パソコンリサイクル業15年目。国内外のIT資格を保有。NHKなど出演実績有り。